出場選手・レース
サポート選手
樫原 沙紀 選手(エディオン)
1戦目:British Milers Club Grand Prix – Birmingham University
日にち:2024年7月6日(土)
会 場:Birmingham University Athletics Track, バーミンガム, イギリス
大会カテゴリ:WA Continental Tour Challenger(D)
実はイギリスだけを見ると、アウトドアシーズンにカテゴリのついたレースはほとんどありません。
大きいところで行くと、今年は7月20日に行われるロンドン・ダイヤモンドリーグ(GWカテゴリ)、5月18日に行われたNight of the 10,000m PBs(Bカテゴリ)以外は、ブリティッシュ・マイラーズ・クラブ(BMC)が主催するBMCグランプリ(中長距離レースのみ)とそれに並ぶ WACT Challenger(D)が数戦あるだけで、中距離以外のトラック&フィールドのカテゴリ大会はありません。
今回の1戦目もBMCグランプリのうちの1つで、バーミンガム大学を会場として行われました。
BMCグランプリは5月から8月にかけて、中長距離に特化したレースがイギリス国内で計5戦行われます。
事前にレースごとのペースが設定され、全レースにペースメーカーが付きます。
また、試合によってはウェーブライト(ペーシングライト)がつくこともあり、Dカテゴリのレースとしては非常に充実した設えになっており、記録を狙うには申し分ない条件です。
各種目で5-10レースがレベル別に組まれ、ジュニアからエリートレベルまで、多くの中長距離選手が記録を狙って出場します。
イギリスが中距離強国である理由の一端を担っている大会であると言えます。
1戦目 結果・レース動画
女子1500mAレース 10位 4分28秒85
リザルトはこちら
2戦目:Meeting Sport e Solidarietà Lignano
日にち:2024年7月14日(日)
会 場:Stadio G. Teghil, リニャーノ・サッビアドーロ, イタリア
大会カテゴリ:WA Continental Tour Bronze(C)
水の都・ヴェネツィアから車で1時間程度の街の大会でした。
街はリゾート地として栄えているようです。
昨年は日本人選手も何名か出場していましたが、今回、日本からは樫原選手1人でした。
トラックはホームストレートも含め6レーンのみで、スタンドとの距離も近く、トラックも程よい硬さがあり、良いスタジアムでした。
6レーンのみということで、レーン種目は出場数が限られるようですが、女子400mではA,Bの2レース行ったり、100mは予選3組からの決勝を設定したりして、出場数を確保していました。
ただし、男子400mと女子100mHは出場6名だけの一発決勝だったので、エントリーさえできればプレイシングスコアが少し確保されるな、と思ったりもしました。
2戦目 結果・レース動画
女子1500m 13位 4分17秒17
リザルトはこちら
4分10秒切りの格上選手が10名エントリーし、ペースメーカー2枚付き、1周64秒で1000mまで行くという、記録を狙うには申し分ないレースでした。
このレベルの選手たちの「格闘技」は日本ではなかなか味わえないもので、苦戦を強いられたようですが、それもまた次に生かしてくれることと思います。
サポート内容 & Jonコーチのトレーニンググループへの参加
今回は樫原選手(エディオン)のサポートをさせていただきました。
日本選手権で4分11秒62の自己記録で3位となった後、4分10秒切りを狙っての欧州遠征でした。
日本選手権翌日の7月1日にイギリス入りし、バーミンガムで1週間弱の滞在後の1戦目だったので、移動や時差などでコンディショニングが難しかったと思います。
カテゴリのついた試合が充実しているヨーロッパと比較すると、日本が地理的に不利な点は否めませんが、それを言っていても仕方ないので、時差対策や長距離移動時の対策を怠らずに、コンディションを整えるしかありません。
日本からの渡英とバーミンガムまでの移動は筑波大学の榎本靖士先生に対応していただきました。
私は試合当日のレース直前にバーミンガム入りし、そこからのサポート業務でした。
1戦目の翌日にバーミンガムから私の自宅近くまで移動し(途中で榎本先生をヒースロー空港でドロップオフ)、キッチン付きのアパートメントに滞在してもらいました。
せっかくイギリスに来てもらい、2戦目まで1週間弱あったので、その翌日(8日)にはエリオット・ジャイルズ選手が所属するトレーニンググループのセッションに入れていただきました。
この日はスピードドリルと150mを数本、その後にテンポ走という内容でした。
この日のメインはスピードドリルです。1時間近くかけて丁寧にやっているのが印象的でした。
Jonコーチとお話をした際に「中距離は全ての要素のMeeting pointだ。」「持久力、スピード、筋力、スティフネス、レース戦略、体型、等々あらゆる要素がパフォーマンスに大きく関わっている。難しい、だから面白い。」(※少々意訳が入っています)という話をしてくれました。
これらのドリルをアップの一環としての「動き作り」で終わらせてしまうのではなく、メインメニューとして時間をかけて丁寧に行っていることに、その言葉の意味を感じました。
(樫原選手はこの翌日に無事筋痛になりました。笑)
樫原選手の隣にいるのはグレイス・ヴァンズ-アグニュー選手(イギリス選手権800m5位、PB:2分1秒21)です。
まだ洗練されているといった感じではないですが、動きに余裕があり、スプリントはやはり速かったです。
このグループには昨年のブダペスト世界選手権女子800m5位のジェマ・リーキー選手も所属しているのですが、この日にオリンピックに向けたキャンプのためにイタリアに飛ぶということで、今回は残念ながら不在でした。
快く受け入れていただきありがとうございました。本当にみなさん優しくて良い方たちばかりです。
それ以降はステイ先周辺と勤務校のトラックを使用して調整練習。
2戦目のイタリアへは帯同させていただきました。
レース前々日の12日に現地入りしましたが、飛行機の遅延、会場までの送迎待機&移動、ホテルの部屋など落ち着くまで色々ありましたが、余裕を持って入ったことでなんとか対応できました。
満足にウォームアップエリアがない大会もありますが、今回は人工芝のサッカーピッチが解放され、十分な環境でした。みんなここでスパイクも履いていました。
競技終盤の夕焼けはなかなか素敵でした。
今回の遠征では株式会社エディオン様と筑波大学の榎本靖士先生に大変お世話になりました。
ありがとうございました。
樫原選手もイギリス滞在中はうちのチビーズとも戯れていただいてありがとうございました🙇
ぜひまたイギリスへ。
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